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最優秀賞


『がんばらないことをがんばるって決めた。』
佐賀県
中村純一​​
 

この本は心が疲れているときに手に取った一冊で、書かれてある一つ一つの言葉に助けられました。がんばらないという考え方をみんなに知ってもらいたかったので選びました。動画の中では、がんばらないという心や体、視線を映像としてどう表せばいいのかを考えて工夫した構図にしてみました。ナレーションの間に、この本の中からいくつかの言葉を手書きの文字で紹介することで、和ませてくれる本のよさを伝えてみました。


審査員から
 

 

日常の風景とソフトなナレーションを巧みに調和させた心温まる作品で、ゆったりとした語りと柔らかな書体の言葉が本への興味をそそります。自身の身の回りを映像科し、オリジナルの曲やスプーンの音を取り入れた丁寧な制作が感じられますが、「今日も会社へ行けなかった」などの言葉には背景エピソードを加えることで、物語への興味をさらに深めることができるでしょう。

2024
学生・一般部門
受賞作品

 

優秀賞

『あたえる人があたえられる』

ソウル 延世大学校(4年生)

金 道熹

私が好きな自己啓発の本の中で一番印象に残った作品だったため紹介させていただきました。この本では、主人公がピンダーという男性と出会い、成功する人々の共通した特徴を愉快な方法で学んでいきます。映像を制作する際の工夫として、本を読み終えた時に感じる達成感を背景の音楽やゆっくりとした映像の展開に溶け込ませてみました。是非、多くの方にこの作品を読んでいただき、「成功」が必ずしも難しいことではないということを知っていただきたいです。

『蜘蛛の糸』

埼玉県

冨田実布

ほとんどの人が知っている作品だけに、どの場面を使うか何度も本を読んで考えました。 うめき声や衣擦れをスマホで撮って、風の音のフリー素材と重ね合わせたりして地獄の雰囲気を演出しました。シンプルだけど何度も観たくなるように、シーンの切り替わりなど細かい部分を何度も試行錯誤しました。 今回の製作で沢山の学びがあったので、より多くの人たちが予告編作りの楽しさや奥深さ、そして何よりも本を読むことの面白さや大切さを知ってもらえたらいいなと思います。

『地球のびっくり数の図鑑』

神奈川県

大竹 沙希子

鹿嶋田駅に本店のある北野書店さんが、川崎市名誉市民の藤嶋先生と科学の図鑑を出版しました。たくさんの方に本のことを知ってほしくてトレイラーを作りました。初めて作成したのでCanvaの無料素材をコピペしているだけですが、北野書店の方に一番注目してほしいところを聞いて作成しました。お店でも流せるような小学校低学年とその保護者に向けた広告動画にしてみました。

『100万回生きたねこ』

大阪女学院短期大学

大木 蘭

有名な本なので見て頂くのにドキドキしています。手描きの絵でこのお話の温かさを表現しました。大好きな本なので、たくさんの方に読んでもらえるきっかけになれば嬉しいです。

『また、同じ夢を見ていた』

大阪女学院大学

原 愛音

この本を選んだ理由は、何度読んでも楽しめる作品だからです。 トレーラーを作成した際に工夫したポイントは、場面の切り替えです。場面の切り替わりに紙をめくる効果音をつけ、本をめくる感覚を表現しました。ページをめくる度に、色々な登場人物に出会える本の魅力が感じられるような作品に仕上げました。

準優秀賞

『みどりのゆび』

神奈川県

阪内 恵

戦争が実際におこっています。戦争が一日も早く終わってほしいけれど、私はどうしてよいのかわかりません。せめてこの小さな男の子のお話を有名にして、みんなが読んでくれたら、戦争はもしかしたらおわるかもしれない、戦争なんてものは要らないと伝わるかも知れない。そんな願いをこめて選びました。

『魔女の宅急便 その5』

神奈川県

野水 愛

小学生の頃から読み続けてきた本です。シリーズを通してキキは歳を重ね、成長に伴い仕事、恋、家族など、悩みも変化します。5巻は「魔女の宅急便」という仕事に対するキキの向き合い方が問われる内容で、特にお気に入りです。トレーラーでこだわったところは、イラストです。あえて鉛筆のまま、下書きのようなイラストに仕上げました。読者のイメージを尊重してほしいので、はっきりとした線や色のイラストには、しませんでした。

一般・学生部門 総評

辻 貴司先生

それぞれ異なるアプローチの動画を拝見し、本によって魅力の伝え方は本当に様々だということを改めて感じました。内容がほとんどわかっても、なお読みたいと思える本。動画の雰囲気がいいので、読んでみようかなと思う本。直球でおすすめされて読みたくなった本。動画の作り方、アプローチの方法によって、きっと胸を打つ相手も変わるのでしょう。それが、とても面白いですね。

西澤 廣人先生

大人が楽しみながら作ると、子どもたちも巻き込まれてきます。時間がない中でどう作るか、もっとこだわりたいけれど、など子どもたち以上に実は苦労も多いかもしれません。学生・一般部門で、制作アプローチが異なった作品が集まったことはとてもうれしいことです。型にはまって作るのではなく、自分が伝えたい作品を伝えるためにどうすればいいかを考えた作品が子どもたちへのメッセージになると感じました。

西山 光子元編集長・現出版プロデューサー

映像、文字、音楽、ナレーションなど、パーツを多彩に組み合わせた優れた作品が揃いました。本をしっかり読み込み、作者の意図するところを把握できている点は賞賛できます。ただし、いくつかの単調な作品が気になりました。結末はどうなるのか、何を訴えているのかなど本の核心をそれとなく予感させてくれる要素も必要です。深く読み込んだ本をすべて吐き出そう。そんな気持ちで作ってみると、さらに視聴者に気持ちが通じると思います。

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